企業向け健康診断は、従業員の健康管理から企業の生産効率向上にも寄与するため、重要な施策です。定期的に健康診断を行い、従業員の健康状態を早期にキャッチアップすることで、疾患の早期発見と治療が可能になります。
当日の診断をスムーズに検査を受けるためには、事前に把握しておくべき要点がいくつかあります。加えて、診断結果に影響を及ぼす習慣を控えることで、正確な測定にもつなげられます。
本記事は、健康診断当日の流れ、健康診断の受診までの注意事項、当日の注意事項について詳しく解説しています。そして、企業向け健康診断における予約システムの目的や導入メリットについても紹介します。
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健康診断当日の流れ
健康診断で医療機関を訪れる際の一日の流れは、事前準備から受診当日までの一連のプロセスを含みます。
受付と問診票の提出
健康診断当日は、まず受付で登録を行います。受付では、事前に送付されている問診票を提出し、必要な書類を揃えておくことが重要です。問診票には、過去の疾患歴や現在の健康状態などについて詳しく記入することで、医師がより正確な診断を行うための基礎情報になります。
検査内容の説明
受付が完了したら、次は検査スタッフから当日の検査内容について説明を受けます。最初に行う検査から順番に説明があり、各検査の所要時間や注意点について案内されます。この段階で疑問点があれば遠慮せずに質問することが大切です。
各種検査の実施
各従業員によって受診する健康診断の種類は異なりますが、一般健康診断の診断項目から受診することが一般的です。
診断項目 | 意味・目的 |
---|---|
既往歴及び業務歴の調査 | これまでの病気や手術の履歴、過去の健康診断での特記事項や指摘された項目、既知のアレルギーや服用中の薬に関する情報などを調べます |
自覚症状及び他覚症状の有無の検査 | 自覚症状は自身が感じている健康上の問題や体調の変化を自ら報告し、他覚症状では医師や看護師が検診時に観察した異常所見や特徴を記録します |
身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査 | 身長や体重、BMI(体格指数)などを測定することで、肥満や栄養状態を判断します |
胸部エックス線検査 | 肺や心臓の異常を発見するために行います |
喀痰検査(かくたん) | 肺や気管支から出る喀痰を採取し、結核菌やその他の病原体、細胞の異常などを顕微鏡で観察します |
血圧 | 高血圧症などの血圧異常の有無を調べます |
貧血検査 | 血液中のヘモグロビン量や赤血球数を調べ、体内の酸素を運ぶ能力が適切かを評価します |
肝機能検査 | 血液サンプルを使用して、肝臓の健康状態や機能を評価します |
血中脂質検査 | 動脈硬化や心疾患のリスク評価を目的として、血中の脂質の濃度を測定します |
血糖検査 | 血中のグルコース(糖)濃度を測定し、糖尿病やその前段階である異常な糖代謝の有無を確認します |
尿検査 | 尿の成分を分析し、腎臓の機能や尿路感染、糖尿病などの病状を検出します |
心電図検査 | 心臓のリズムや伝導の異常、心筋の虚血などの異常を検出して、心臓の電気的な活動をグラフとして記録します |
参照資料:厚生労働省「一般健康診断の項目一覧表」
結果の確認と医師の診断
全ての検査が終了したら、一般的に1週間から2週間程で診断結果を受け取ることが可能です。
もし診断結果に異常が見つかった場合、再検査の指示が出されることがあります。再検査の実施について、企業側から従業員に再検査を受けさせる義務はありません。しかし、潜在的な健康問題の兆候である可能性もあるため、早期に再検査を行うことで将来的な健康リスクを低減することができます。
健康診断の受診までの注意事項
健康診断の受診までに注意すべきことは、以下の通りです。
食事制限と飲酒禁止
健康診断前日には、できる限り脂っこくない食事を心がけることが重要です。特に、血液検査が含まれる場合は、脂質や糖分の多い食事を避けることで、正確な測定結果を得ることができます。
また、アルコール摂取は検査結果に大きな影響を与えるため、診断前日の飲酒は控える必要があります。飲み物については、検査当日であっても少量の水の摂取なら許可している医療機関は多いです。
薬の服用
健康診断前に薬を服用中の場合、尿検査や血液検査などに影響を及ぼすことがあります。検査当日は日常的に服用している薬を許可している医療機関が多いです。ただし、医療機関によって服用の可否が異なることもあるため、事前に主治医に相談することが推奨されています。
過去の健康診断結果の準備
過去の健康診断結果が手元にある場合、それを持参することで医師が比較しやすくなります。特に、異常値や定期的なフォローが必要な項目がある場合には、重要な情報となります。過去の結果を整理し、関連した診療記録や処方箋も一緒に準備しておきましょう。
当日の注意事項
健康診断の検査当日においては、事前に下記に心得ておくことが重要です。
検査前の喫煙
検査前に喫煙をすることで、糖代謝や脂質代謝に影響を及ぼすため、血圧測定や心電図検査の正確な測定ができなくなることがあります。各医療機関によって健康診断前の喫煙に関する制限は異なりますが、検査が終わるまでは禁煙を控えることが重要です。
運動
検査の前日と当日には、激しい運動を控える必要があります。健康診断前に激しい運動をすると、一時的に血圧が上昇するため、通常の状態よりも高い血圧が測定されることがあります。
また、運動によって一時的に血液検査の肝機能の項目に影響を与えることがあり、検査結果の精度を下げる原因となります。
健康診断時の服装
男性の場合の服装
男性の場合、Tシャツやポロシャツなどのシンプルで脱ぎやすいものが健康診断に適しています。イラストやデザインがあるTシャツであるとエックス線検査時のレントゲン写真に映り込んでしまうため、無地のTシャツが最適です。
無地のインナーやTシャツを中に着こめば、スーツのままでも健康診断を受けられます。事前にネクタイは外しておき、ワイシャツを脱ぐだけですべての検査をスムーズに受診することができます。
女性の場合の服装
女性の場合、ボタンの少ないブラウスやTシャツが適しており、男性と同様に無地のTシャツが推奨されています。冬場であれば、発熱性の肌着など保温性に優れたインナーを選ぶとよいです。
注意が必要なことは、エックス線撮影を行う際にブラジャーの金具やプラスチックが影響を及ぼすことです。金属の代わりにプラスチックやシリコン製の部品が含むブラジャーを使用することで、当日の受診をスムーズに行えます。
企業の健康診断向け予約システムとは
健康診断の予約システムを導入している医療機関を指定することで、企業は従業員の予約に掛かる負担を軽減できます。ここでは、健康診断の受診予約を円滑化に特化した予約システムの機能について解説します。
顧客データCSV出力機能
顧客データCSV出力機能は、Excelやスプレッドシートなどのあらゆる表計算ソフトにインポートすることで、CSVファイル形式で顧客情報を出力できる機能です。詳細を絞り込んで顧客データをダウンロードすることもできます。
オプション機能
オプション機能は、予約者がメニューの選択後にあらかじめ設定したオプションを追加できる機能です。オプションメニューにかかる料金は、予約メニューとの合計としてまとめて表示されるため、別途で計算する必要はありません。
閲覧・予約制限機能
閲覧・予約制限機能を使用することで、限定した人だけに予約サイトの閲覧を許可することができます。予約者は合言葉を入力すると、ログイン後にメニューの閲覧、サービスの予約が可能になります。
予約者情報カスタマイズ
RESERVA予約システムでは、予約時に氏名(漢字)、氏名(カナ)、メールアドレス、電話番号が入力必須ですが、定型項目として会社・組織情報、部門名、生年月日、性別、会員番号などを追加できます。
予約者情報カスタマイズを活用すると、定型項目以外に、管理者側が自由に質問を作成した新規項目を加えることが可能です。
まとめ
企業向け健康診断の注意事項について解説しました。会社向け健康診断は、従業員の健康管理や予防医学の一環として意義があります。また、健康診断の検査を受けるにあたり、事前に注意事項を把握しておくことで正確な検査結果を得られるようになります。
適切な健康診断に対する施策を講じることで、従業員の健康維持や企業の生産性向上にもつなげられます。
企業向け健康診断に特化した予約システム「RESERVA」
画像引用元:RESERVA公式ホームページ
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